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売れる仕組みを構築する。4P戦略の検討

「4P戦略」とは

売れる仕組みを構築する「4P戦略」

4P戦略(マーケティング・ミックス)とは、 「製品戦略(Product)」「価格戦略(Price)」「流通戦略(Place)」「コミュニケーション戦略(プロモーション戦略:Promotion)」の4つの戦略を指しており、これらの4P戦略(マーケティング・ミックス)が市場のニーズと合うことで、商品・サービスの売れる仕組みがはじめて構築できると言えます。

<4P戦略(マーケティング・ミックス)>

●製品戦略(Product):ターゲット市場のニーズを分析し、ユーザーが本当に欲しいと思う製品を開発し供給し続けることが重要なポイントです。

●流通戦略(Place):流通チャネルは、企業独自の販売網やサービス機関の他、卸売業者、販売代理店、小売業者などの外部組織によって成り立っており、製品販売における中核的な役割を担っています。

●価格戦略(Price):企業はターゲット市場の需要を見据え、適正利益の確保とのバランスをとりながら、戦略的に価格設定を行う必要があります。

●プロモーション戦略(Promotion):顧客の購買意思決定プロセスを踏まえながら、顧客との適切なコミュニケーションにより、“いかにして購買につなげていくか”が求められます。

製品戦略

消費者ニーズを製品に反映する

製品戦略を検討する場合、「自社の売りたい製品を販売する」という供給者の都合を優先させて売り込むセリングの発想ではなく、「お客様が買いたい製品を販売する」という発想が重要になってきます。高度成長期は、大量生産・大量消費が行われ、“製品を作れば売れる” という時代でしたが、モノが溢れ、何でも手軽に手に入る成熟期を迎える日本の市場では、ユーザーは本当に欲しい物にしか興味を抱いてくれません。 製品戦略では、ターゲット市場のニーズを分析し、ユーザーが本当に欲しいと思う製品を開発し供給し続けることが重要なポイントです。

製品戦略の要「ホールプロダクト」

製品戦略では、製品そのものの機能や性能だけではなく、パッケージ、容器、付随サービスなどを含め、より広義な「ホールプロダクト(Whole product:製品全体)」として製品をとらえていきます。なぜならば、顧客が求めている製品は、製品そのものだけではなく、製品に付随する全てを指して「製品」とするからです。

製品特性を見据えたカテゴリー分類

マーケティングを行う上で製品は、その特性により有意義なカテゴリー分類を行う必要があります。なかでも、「物理的特性による分類(耐久財、非耐久財、サービス)」「購買行動による分類(最寄品、買回品、専門品)」「使用目的による分類(消費財、生産財・産業材)」などへの分類は、製品戦略を策定していくうえで重要な要素となります。

物理的特性による分類
耐久財(Durable goods)
自動車、電化製品、衣類 など
耐久財とは、何回も繰り返し使用でき、使用期間の長い有形製品を指しており、一製品あたりの単価が高く、販売個数も少ないのが特徴です。耐久財は製品保証やアフターサービスの重要性が高く、中長期的に手間がかかる製品だと言えますので、その分、単価と利益率を高く設定する必要があります。
非耐久財(Non-durable goods)
食料品、飲料、文具 など
非耐久財とは、使用回数が少なく、使用期間も短い有形製品を指しており、一製品あたりの単価が安く、販売個数が多いのが特徴です。非耐久財のマーケティングでは、初期購入のみならず、継続的な購入を促すことが課題となり、そのためには継続的なマス広告での宣伝告知や、店頭での陳列シェア獲得が重要になってきます。
サービス(Service)
宿泊施設、運送、美容 など
サービスとは、主に機能や人的対応を商品としたもので、無形製品を指しています。有形製品とは異なり、人が行う事柄を指すことから一定の製品クオリティを保つのが容易ではありません。また、生産=消費となることから、提供後の返品や交換もできません。形のない製品だけに信頼性の重要度が高く、リピーターを獲得することで高い収益性が可能となります。

購買行動による分類
最寄品(Convenience goods)
雑誌、電池、石鹸 など
最寄品とは、ユーザーが特別な労をかけずに頻繁に購入する製品を指しており、製品単価が低く、最寄りの店舗で購入されます。最寄品は突発的に購入される事が頻繁なことから、多くの店舗にできるだけ多くの製品を陳列してもらうことが製品販売の決め手となります。
買回品(Shopping goods)
家具、電化製品、服飾品 など
買回品とは、ユーザーが複数の製品を比較・検討したうえで購入する製品を指しており、製品単価が高く、複数の店舗を回遊し、優位性の高い店舗でニーズに合った製品を購入します。買回品は耐久品であることが多いことから、一般的に価格と品質がKBF(key Buying Factor:購買決定要因)の決め手となります。
専門品(Specialty goods)
高級ブランド製品、特定メーカー製品など
専門品とは、購入にあたりユーザーの趣向性や特別な知識を要する製品で、製品単価が高く販売店は限られますが、ユーザーの強い購買意欲によりその製品を指名買いします。競争力を保つためには、ブランド構築・維持を最優先課題としたマーケティング戦略が必要となってきます。

使用目的による分類
消費財(Consumer goods)
食料品、飲料、文具など
個人消費を目的に不特定多数のユーザーに向けて提供される製品を指しており、主にマス・マーケティングでユーザーにアピールしていきます。競合も多く、短期間で消費される製品が中心であることから、製品のもつイメージが製品購入のKBF(key Buying Factor:購買決定要因)となる傾向が強くあります。
生産財・産業材(Industry goods)
製造機器、印刷機、工業機械など
事業者(生産者・政府機関など)などを対象に提供される製品を指しており、主に集中化型マーケティングでターゲットにアピールして行きます。消費財市場よりも客単価が高く小規模なのが特徴です。また、専門知識を有していることが多く、競合は少ないがコストパフォーマンスを客観的に比較・検討する傾向が強くあります。

製品開発プロセス

製品開発では、製品開発担当、マーケティング担当、広告代理店(デザイン制作会社)など、多様なセクションの担当者が関わることから、一貫したコンセプトの下、新製品開発に取り組んでいかなければなりません。新製品のコンセプト開発はマーケティング・ミックスと並行して行われ、すべてのプロセスに関係してくることから、その重要性は高いと言えます。ここでは、主な製品開発プロセスを01-08にて紹介していきます。

01.製品アイデアの探求「シーズ思考」と「ニーズ思考」

製品アイデアの探求から始まる製品開発は、自社の持つ技術を製品化する「シーズ発想」と、市場のニーズから生まれる「ニーズ発想」の2つに大きく分けられます。近年では、apple社の開発した「i-pad」「i-pod」などがシーズ発想の代表的な例にあげられますが、ユーザーからの要望やフリー・ディスカッションからヒントを得て開発されるニーズ発想の製品が大半を占めています。

02.多面的なアイデアの創出と絞り込み「スクリーニング」

「シーズ発想」「ニーズ発想」から創出されたアイデアをさらに発展させるべく、出来るだけ多くのアイデアを創出し、成功の可能性が高いアイデアに絞り込んでいくと同時に、開発に向けた優先順位を付けていかなければなりません。絞り込まれたアイデアは、さらに、企業の経営理念、事業ドメイン、経営資源、市場性、実現性など、様々な観点から奮いにかけられ、新製品開発に向けたプロセスを辿っていきます。

03.顧客の購買理由に直結する「製品コンセプト開発」

スクリーニングを経て絞り込まれたアイデアは、いつ、誰に、どのようにして、ベネフィットを与えるかを念頭に、製品に共通するコンセプトを確立させなくてはなりません。この「コンセプトへの共感」がユーザーのニーズそのものであると同時に、製品コンセプトそのものがターゲット顧客の購買理由となり、製品の市場価値そのものを決定づけて行きます。確立された製品コンセプトは、新製品開発に関連する全ての関係者の共通言語となり、顧客の求める製品の具現化に向け一丸となることで、はじめて開発に取り組むことができます。

04.「4P戦略(マーケティング・ミックス)」の明確化

前フェーズで開発された製品コンセプトに従って、マーケティング戦略の大枠を固めていきます。ポジショニングの設定からターゲット市場を定め、マーケティング目標を明確化した後、新製品の市場導入後のマーケティング・ミックス戦略を明確化していきます。

05.事業経済性の分析「売上シミュレーション」

前フェーズでマーケティング戦略を策定した後、当該新製品の売上シミュレーションをいくつかのパターンで行います。同時に原価率や利益率も算出し、自社のマーケティング目標に合致しているかどうか検討し、必要に応じてマーケティング戦略の微調整を行っていかなければなりません。

06.製品試作から製品テストへ「製品開発」

前フェーズをクリアしたら具体的な製品製造へと着手します。この際、設計開発・製造部門とマーケティング部門は、コンセプトを留意しながらきめ細かく仕様を検討していき試作品を作り上げます。完成した試作品は、安全性や耐久性のテスト、デザイン的な検討が繰り返し行われ、プレテストやテスト・マーケティングを経たうえで、ようやく発売に至ります。

07.「テスト・マーケティング」の実施

試作品完成後は、地域を限定したテスト販売(テスト・マーケティング)を実施し、全国発売に先駆けた最終調整を行います。開発した新製品に万一のトラブルが発生した場合に備えたテスト・マーケティングを行うことでリスクを最小限に抑え、信用の失墜も未然に防ぐことができます。しかしその反面、競合に新製品をさらすことにもなり、競合他社に参入の機会を与えてしまう事にもなります。このことから、テスト・マーケティングの実施と反応測定は、迅速かつ的確に行わなければならないことが大前提です。

08.「新製品の市場導入」からマーケティング戦略の実行

製品アイデアの探求から始まり、アイデア・スクリーニング、製品コンセプト開発、マーケティング戦略検討、事業経済性分析、製品開発、テスト・マーケティング・製品生産を経て、ようやく新製品の市場導入へと至ります。この段階では、すでに大枠でのマーケティング計画が決定しているはずですので、マーケティング戦略に基づく戦術実行を行い、よりスピーディーな市場シェアの獲得を狙います。

4段階の製品ライフサイクル

製品の売り上げは、新発売から時間の経過と共に「導入期」「成長期」「成熟期」「衰退期」の各段階を辿ると言われています。段階ごとに顧客の認知度、理解度、競合状況などが異なるため、マーケティング戦略も変えていかなければなりません。マーケティング戦略は、製品単体を見て固定するのではなく、製品ライフサイクルという大きな視点で製品を捉え、柔軟に対応していくことが大切です。

●導入期

市場が発達する初期段階で、シーズ発想から生まれた新製品や新技術によって市場が創出された場合を指しています。この段階では、消費者の認知が浅いことから、製品の使用方法や従来品との比較を打ち出し、新製品の優位性をアピールする顧客コミュニケーションに注力したマーケティング戦略が用いられ、迅速な顧客コミュニケーションには、多大なマーケティング・コストを要することが想定されます。

●成長期

新製品が市場に浸透してくると、消費者の認知が高まり、同時に製品の使用法用や従来品との違いに関して理解度が高まります。また、製品に対する細やかなニーズが生まれ、製品の改善が求められます。この段階では、競合の参入も相次ぐことから、他社製品との差別化を打ち出し、自社製品の優位性をアピールし、市場のシェアを獲得(又は維持)するマーケティング戦略を行わなければなりません。製品戦略では、多様化したニーズに合わせた製品ラインの拡張を行う場合が多く見られます。

●成熟期

製品が市場に完全に浸透しきると各企業は市場シェアの最大化を図ります。この段階になると、市場シェアの大半を獲得したリーディング企業が存在し、リーディング企業は市場シェアの維持を図り、サービスの向上や製品の低価格化が始まります。対照的に、市場シェアの低い企業は生き残りをかけ、特定のセグメントに対する集中化型マーケティングを行うようになります。

●衰退期

成熟期を経て製品は衰退期を迎えます。この段階になると、市場シェアは縮小し、売上・利益ともに減少していきます。新たなマーケティング戦略が不要な事もあり、リーディング企業は利益を生み続けることができますが、市場シェアの低い企業は、撤退するか、更なる改新を加えた新製品を市場に投入するか、いずれかの戦略をとることになります。

製品ライフサイクル5つのパターン

製品ライフサイクルにはいくつかのパターンがあります。戦略を見誤らないためにも、それぞれの特徴を理解しておかなければなりません。自社製品のライフサイクルがどのパターンにあてはまるのかを判断する分析力も、マーケティング戦略に不可欠な要素の一つです。

●流行スタイル型

流行のスタイルが発売される度に、 市場のニーズが増す。

●ファッション型

なだらかな弧を描き成長し、 時間の経過と共に衰退していく。

●ブーム型

ブームにより急激に市場のニーズが増し、 急激に衰退していく。

●遅咲き型

発売から時間が経過しているが、 オピニオンリーダーの推奨などによりブレイクする。

●持続・継続型

長期間にわたり人気を得ている。 ロングセラー。

プロダクト・エクステンション

プロダクト・エクステンションとは、製品ライフサイクルのタイムスパンを伸ばすために積極的に行うマーケティング手法で、市場ニーズの変化に合わせマーケティング戦略を見直し、様々な修正を重ねることで製品寿命を延ばしていくことを指しています。具体的には、パッケージや容器デザインの変更、製品スタイルの変更(飲料であれば缶からパックに変更など)、製品のリ・デザインなどがあげられます。また、デザインの変更に合わせポジショニングの修正や、広告宣伝によるイメージの刷新などが行われることも珍しくありません。

流通戦略

消費者に商品を届けるための戦略「流通戦略」

メーカーとユーザーを結ぶのが流通チャネル(流通業者)です。いくら素晴らしい製品を魅力的な価格で供給しても、その製品がユーザーの目にふれなければ購入される機会を得ることができないことから、流通チャネルの構築は製品販売に不可欠であることがわかります。近年ではインターネットによるメーカー直売の流通戦略を行う企業も多くなりましたが、流通チャネルを介して製品を市場に供給するのが一般的です。流通チャネルは、企業独自の販売網やサービス機関の他、卸売業者、販売代理店、小売業者などの外部組織によって成り立っており、製品販売における中核的な役割を担っています。

内部部門か外部組織か、2種類の流通チャネル

流通チャネルは、自社独自の営業部門やサービス機関に加え、卸売業者・販売代理店・小売店などの外部流通組織によって成り立っています。流通チャネルは、メーカーから顧客の手元に届くまでの物流パイプラインを担っており、流通の中心的役割を果たしています。近年ではインターネットによるメーカー直売の流通戦略を行う企業も多くなりましたが、流通業者を介すことで流通経路が合理化され、メーカー・顧客の双方に流通コスト削減による様々なメリットをもたらします。

●自社営業部門

自社営業部門は、流通チャネルのなかでも特に重要な位置にあり、多様な役割を果たします。既存顧客への対応はもちろん、自社製品の普及活動による潜在顧客の掘り起しや、クレーム対応、アフターフォローなどの役割も担います。その他、流通業者の在庫管理や、製品技術・販売技術の教育など、販売に関する全面的なフォローを行います。

●外部流通組織

卸売業者・販売代理店・小売店などの外部流通組織は、メーカーや上位の流通業者から仕入れた製品を販売することで利益を生み出していきますが、その大半は地場業者であり、自社の市場に合せた独自の販売スタイルで行なっています。メーカーは自社製品の販売促進を目的に、流通業者に対し自社製品の販売に合ったトレーニングを行う他、新製品情報の提供や販促ツールの支給など、売り上げアップの為の様々な支援を行います。

●卸売業者

メーカーが卸売業者に求める最大の機能は流通の合理化(効率化)です。製品の買い手が増えるにつれて、メーカーと小売業者の取引は加速度的に増し、メーカーだけでは対応しきれないことから、卸売業者はメーカーと地域小売店の間に介在し、製品を効率よく流通チャネルに届ける役割を担います。また卸売業者は、在庫管理や技術支援を行うことで小売業者との信頼関係を築くだけでなく、全面的な営業支援を行うことも珍しくありません。

●小売業者

メーカーが小売店に求める最大の機能は集客機能(集客力)です。集客機能(集客力)が優れていれば製品販売の機会も増え、メーカーは小売店に対し、より良い条件で製品を供給することができるようになり、製品の好循環を促すことができます。顧客が製品を求める際、まず思い浮かぶ購入先が小売店であり、なかでも大型店のように在庫を豊富に抱えている店舗であることが想像に難くないことから、小売店のなかでも大型店はメーカーに対して強い影響力を持つことがあります。また、競合製品が並ぶ中、いかにして自社製品を目立つ場所に陳列してもらい、棚面積を確保できるかが製品の売れ行きに多大な影響することから、小売業者との信頼関係構築がいかに重要であるかが分かります。

段階別 流通チャネル

段階別流通チャネルとは、「直販」「一次販売店」「二次販売店」などの段階を表しています。何段階の流通チャネルを用いるかは、業界や製品の特性によるところが大きく影響し、「消費者の数が増え、消費者ニーズが多様化すればするほど、メーカーが独自に製品を流通させるのが難しくなる」と言われています。また、製品がコモディティ化するほど、間に入る流通業者が多くなると一般的には言われています。

「ゼロ段階」チャネル

いわゆる「直販」にあたり、メーカーが直接顧客に製品販売を行います。近年ではインターネットの普及により加速度的にゼロ段階チャネルが増加していますが、主な例として、不動産の建売販売や、ブランド品販売など、高価格帯製品を取り扱うビジネスにあてはまります。その他、訪問販売ビジネスを行うポーラ化粧品やアザレ化粧品なども直販にあたります。

「2段階、3段階」チャネル

メーカー・小売業者ともに好都合なのが2段階チャネルで、消費財の流通チャネルに最も多くみられます。出来るだけ多く消費者の目にふれることが売り上げ増加につながる消費財の最寄品は、不特定多数の小売店に少量販売することで消費者ニーズを満たし、機会損失を防ぎます。また小売店は、卸売業者が介在することで迅速な在庫補充が可能となり、欠品による客離れを防ぐことができます。 その他、農産物や海産物などは3段階チャネルが多く、生産者⇒仲買業者⇒卸売業者⇒小売店を介してようやく消費者に製品が届けられていましたが、近年ではインターネットを介した0段階・1段階チャネルや、大型量販店による2段階チャネルが台頭し、人気を博しています。

概念にとらわれない3つのチャネル

流通チャネルの概念にとらわれないチャネルも存在します。代表的な例として「フランチャイズ方式」「ライセンス方式」「マルチレベル方式」などが挙げられます。メーカーやサービス提供元はリスクを抑えて事業展開できるメリットがあり、事業運営側はノウハウや商標を一から構築する必要がなく、認知されたブランドを使用し、いち早くビジネス展開ができるメリットがあります。

●フランチャイズ方式

フランチャイズ方式とは、フランチャイザー(ビジネス・システム提供元)がフランチャイジー(フランチャイザーから提供を受ける事業者)にシステム、ノウハウ、商標使用権などの全てを提供し、運営サポートを行う見返りにロイヤリティを受けるビジネスモデルを指しています。フランチャイザーは、他者の経営資源を活用して事業規模を拡大できるといったメリットがあり、フランチャイジーはノウハウや商標を受けることで、いちからビジネスモデルを確立する労力なく、リスクを抑えて事業を開始できるメリットがあり、互いのニーズを補い合うことができます。

●ライセンス方式

ライセンス方式とは、自社の持つブランドやキャラクターの使用権を貸与し、商品の生産・販売をさせることで売上に応じたロイヤリティを受けるビジネスモデルを指しています。ライセンス方式を採用している代表的な例として、人気キャラクターを有する「ディズニー」や「サンリオ」、人気漫画の「ドラえもん」や「北斗の拳」などがあげられます。

●マルチレベル方式

マルチレベル方式とは、メーカーが流通業者を介さず、消費者のネットワークを活用し商品の普及を行うビジネスモデルを指しています。親となる消費者は、子となる会員を増やし、子となった会員がさらに子を増やすことで雪だるま式に売上が向上し、それに伴うバックマージンが増加します。店舗を構える必要が無く、商品陳列スペースの確保も必要としないマルチレベル方式は、低リスク・ハイリターンであるといえますが、消費者のネットワークを活用するビジネスモデルだけに、製品の普及には多大な時間を要する同時に、詐欺まがいの勧誘から消費者間のトラブルも後を絶ちません。

流通チャネルの多様化

流通チャネルには製品ライフサイクルと同様にライフサイクルが存在し、新チャネルの登場により従来の流通チャネルが衰退する可能性を秘めています。代表的な例がインターネット販売による0段階・1段階チャネルで、消費者ニーズにマッチした製品構成で高品質・低価格を打ち出すことで急激に人気が高まっており、3段階以降の流通業者は多大な影響を受けています。 このことから分かる通り、ひとつの流通チャネルに対する過度な依存は、売上低下につながるばかりでなく、経営自体を揺るがしかねません。流通業者への卸売り、インターネットでの直販、直営店舗での販売など、自社の経営資源に合わせ流通チャネルを多様化し、セグメント別に活用していくことが大切です。

流通チャネルの見直し

流通戦略は、市場環境(人口動態、競合状況、顧客の購入ニーズ、ブランド力など)の変化に合わせて柔軟に変更して行かなければなりませんが、一旦構築してしまった流通チャネルの変更は容易ではないことから、新規流通チャネル構築時には、目標とするポジションを見据えた入念な流通戦略計画が不可欠です。また、製品ライフスタイルで市場のニーズも大きく変化することから、中長期を見越しての流通戦略計画を策定しなければならないことを忘れてはなりません。

価格戦略

価格戦略の重要性

価格戦略は、企業収益に直接的に多大な影響を及ぼし、顧客の購買意欲にも直接的な影響を与えることから、4P戦略のなかで最も重要な要素であると言えます。企業はターゲット市場の需要を見据え、適正利益の確保とのバランスをとりながら、戦略的に価格設定を行う必要があります。

価格設定

製品価格は様々な要因の影響を受け設定されていきますが、通常、製造コストを製造数で単価割した価格が低限となり、顧客が認める適正価格(カスタマー・バリュー)が上限となります。また、競争環境、買い手の販売力、売り手の依存度、スイッチング・コストなどの要因が影響します。

製造コストと損益分岐点

製品価格の設定では、特殊な場合を除き、製造コストが価格設定の低限となるのは言うまでもありません。しかし中には、潜在的にある広い市場を一気に獲得する場合などに、期間限定でのキャンペーンを打ち出し、製造コストを下回る低価格戦略を行う事があります。これは、市場シェアの獲得により製品の生産数が増加するにつれて、一製品あたりの生産コストが低下することを前提としているのが通常であり、そこには必ず潜在的な広い市場が存在します。

カスタマーバリュー

価格設定は顧客が適正価格と認めるカスタマーバリューが上限となります。企業の設定する製品価格がカスタマーバリューを上回ると、製品供給力が極端に下がり、市場に製品を浸透させることができないばかりでなく、競争他社の参入が容易となり、市場シェアを一気に奪われてしまう危険性が高まります。

競争環境

価格設定を検討するうえで大きく影響を受けるのが競争環境です。特に差別化のしにくい製品の場合、競合他社よりも高い価格設定を行えば競争力が極端に下がり、製品供給は容易ではなくなります。逆に低い価格設定を行えば競争力が極端に高まり、製品供給は加速度的に増加します。競争環境に左右されず価格設定を行いたければ、自社製品を差別化し、価格とは別の製品価値を付加して行かなければなりません。主な付加価値には、「機能」「デザイン」「ブランド」「サービス」等があげられます。また価格設定は、競合他社の影響を受けやすく価格競争に陥りやすいこともあり、自社製品のポジションを見定め、将来性を加味して検討して行かなければなりません。

スイッチングコスト

価格設定は、直接的な要因だけでなく、間接的な要因としてスイッチング・コストも影響を及ぼします。スイッチング・コストとは、買い手が仕入れ先を変更する際に発生する「手間」や「労力」を指しており、システム開発などはシステムを熟知している開発元から他社に切り替えることによるリスクが高く、また新会社に移行する手間が計り知れないことからスイッチング・コストの高い製品であると考えられ、中長期でのサービスを視野に入れた価格設定がなされる事が多くあります。

3つの価格設定方法

市場に流通する製品は、製造コストやカスタマーバリューから設定されています。その設定方法は多種多様で、製品の数だけ細分化されると言っても過言ではありません。では、主にどのように設定されているのか、詳しくご説明していきます。

コスト志向での価格設定

コスト志向での価格設定とは、製造コストに利益を上乗せして価格設定を行う方法です。扱う商品やサービスにより3つの価格設定方法があり、製造コストに利益を上乗せする「コストプラス価格設定」、製造価格に一定額の利益を上乗せして価格設定を行う「マークアップ価格設定」、事業規模を想定し一定の利益が確保できるよう価格設定を行う「ターゲット価格設定」があります。

・コストプラス価格設定

コストプラス価格設定とは、製造コストに利益を上乗せして価格設定を行う手法です。契約は成立しているものの、契約外の追加コストを要するシステム開発やホームページ制作などのIT業界に多く見られます。

・マークアップ価格設定

マークアップ価格設定とは、製造価格に一定額の利益を上乗せして価格設定を行う手法です。非耐久財の最寄品では利益率が低く、耐久財の専門品では比較的、高い利益率が設定されます。

・ターゲット価格設定

ターゲット価格設定とは、事業規模を想定し、一定の利益が確保できるよう価格設定を行う手法です。製造設備の稼働率が価格設定に大きく影響する自動車業界などで採用されています。

ニーズ志向での価格設定

ニーズ志向での価格設定とは、市場ニーズに合わせ価格設定を行う方法です。ニーズ志向での価格設定には、マーケティング・リサーチなどにより市場のニーズと市場の価格帯を見つけ出し、ターゲット・セグメントに優位に働く価格帯を設定する「知覚価値 価格設定」、顧客層、時間帯、場所によって異なった価格帯を設定していく「需要価格設定」と大きく2つの方法があります。

・知覚価値 価格設定

知覚価値 価格設定とは、マーケティング・リサーチなどにより、市場のニーズと市場価格帯を見つけ出し、製造コストを照らし合わせて価格を設定していく手法です。この段階でもし製造コストが高い場合には、仕様変更など製造コストの見直しを行い、市場価格帯での価格設定ができるよう見直していきます。企業利益を最大化するためには、この市場価格帯を見つけ出し、顧客が適正価格であると認識させるための「イメージ創り」や「ブランディング」など、あらゆる活動を行っていく必要があります。

・需要価格設定

需要価格設定とは、顧客層(学生、社会人、男性、女性など)、時間帯(日中のアイドルタイム、深夜時間帯など)、場所(エコノミー、ビジネス、ファーストなど)によって異なった価格を設定していく手法です。携帯電話業界では、通話料や基本料の「学割」や、「深夜料金」など、需要価格設定を複合的に行っていることが分かります。また、OEM製品と一般製品では、中身は同じ製品であっても価格設定が異なり、近年では、イトーヨーカドーやセブンイレブンを運営するセブン・アイ・ホールディイングスがOEM製品に力を入れ、製品の低価格化と利益の最大化を図っているのが分かります。

競争志向での価格設定

競争志向での価格設定には、競合複数社の価格競争で売り手を決定していく「入札価格」、競合他社の価格設定を十分に加味したうえで、自社製品の価格設定を行う「実勢価格」と大きく2つの方法があります。

・入札価格

入札価格とは、予め策定された仕様や一定基準に従い、競合複数社の価格競争で売り手を決定していく手法です。買い手は、入札によって最も低価格で参入できる売り手を探すことができる一方、価格だけで判断せざるえないことから、技術・能力的に劣る業者を選定せざるをえないという弊害が起こっているのも事実です。

・実勢価格

実勢価格とは、競合他社の価格設定を十分に加味したうえで、自社製品の価格設定を行う手法で、多くの業界で用いられています。プライスリーダーが存在する業界では、プライスリーダーが価格設定を行い、2番手以下の企業はプライスリーダーの価格設定を元に、競争他社の状況を踏まえて価格設定を行います。

製品ライフサイクルに合わせた価格設定

「価格設定」では、価格設定要因(製造コストと損益分岐点、カスタマーバリュー、競争環境、スイッチング・コスト)や、価格設定手法(コスト志向での価格設定、ニーズ志向での価格設定、競争志向での価格設定)をご紹介してきましたが、製品ライフサイクルに合わせた価格設定も視野に入れなければなりません。

導入期の価格設定

製品ライフサイクル初期の導入期における価格設定には、販売量の増加と反比例し製造コスト単価が下がることを想定した「ぺネトレーション・プライシング」、参入初期に高価格を設定することで早期の資金回収を行い、以降、ローリスクで低価格化打ち出していく「スキミング・プライシング」と、大きく2つの方法があります。取り扱う製品・商品や業界により傾向が異なることから、自社業界や製品にどちらが適切かを見極める必要があります。

・ぺネトレーション・プライシング

導入期の価格設定では、販売量の増加と反比例し製造コスト単価が下がることを想定した、ぺネトレーション・プライシング(市場浸透価格設定)が行われることが多くあります。製造総量が増加することで生産プロセスは効率化され、同時に原材料の大量仕入れが行われることで、製造コスト単価を著しく下げる手法で、かつて日本の電機メーカーによる海外進出の際には、ぺネトレーション・プライシングが採用されました。 ペネトレーション・プライシングは、低価格で参入することで、市場を拡大すると同時に一気に市場シェアを獲得することを目的とした価格戦略で、中長期で利益の最大化が見込まれる反面、参入当初は先行投資が嵩むことから、ハイリスク・ハイリターンな戦略であるといえます。

・スキミング・プライシング

スキミング・プライシングとは、参入初期に高価格を設定することで早期の資金回収を行い、以降、ローリスクで低価格化を打ち出していく価格戦略です。巨額な先行投資を必要とする製品製造で用いられる方法で、製品開発をいち早く行った企業が用いることができます。スキミング・プライシングは、他社製品との差別化が明確で、市場競争の心配が少なく、価格の高低にニーズが左右されない場合にのみ採用することができ、生産財・産業財など、BtoB製品の価格設定に多く見られる戦略です。

成長期の価格設定

製品は成長期になると生産数が著しく増加します。すると生産ラインは効率化され、大量仕入れによる原価コストの削減から製造コスト単価が下がり、企業が得る利益もピークを迎えます。この時期には、競合の新規参入が相次ぎ、競争激化による市場シェア争いにより価格は低下傾向となっていきます。また同時に、セグメント毎のサービス向上が行われます。この段階になると、企業は適切なタイミングで自社製品のポジションを見直し、新たなマーケティング戦略を検討しなければなりません。

成熟期の価格設定

製品価格は成熟期になると低下の一途を辿ります。しかし値下げを行う場合も注意が必要で、品質やサービスの低下を招いてはいけないのはもちろんのこと、製品イメージを崩した価格戦略は、低価格=低品質のイメージを植え付けてしまう事から、絶対に避けなければなりません。また、一度引き下げてしまった製品価格を再び上げることは容易ではなく、顧客が納得する適切な理由がなければ、客離れが進んでしまうことは明らかです。 企業は価格変更による様々な影響を念頭に置いたうえで、慎重に検討していくとともに、顧客へのプロモーションにも細心の注意を払わなければなりません。

価格戦略 成功の秘訣

企業のキャッシュ・フローに直接影響を与える価格設定は、マーケティング戦略の要であるといえます。新製品開発時はもちろんのこと、製品ポジショニングや、製品ライフサイクルに合わせた価格戦略の見直しを定期的に行い、市場シェアと企業利益の最大化を図ると同時に、柔軟な姿勢で市場を見据えていくことが、価格戦略 成功の秘訣です。

低価格戦略や価格の見直しにより成功しているブランドの一例
マクドナルド
(ファストフード)

マクドナルドは、景気動向を加味した様々な価格戦略を取り入れています。例えば、500円のバリューセットや100円マックによる集客が代表的な例に挙げられます。また、2004年には、注文を受けてからハンバーガーをつくり、出来立てをお渡しする「メイド・フォー・ユー(Made For You)」をほぼ全店に導入し、その美味しさと比例した値上げに成功しています。

ファーストリテイリング[ユニクロ]
(アパレル)
コスト・リーダーシップ戦略で、業界全体の広い顧客をターゲットに、他社のどこよりも低コスト実現をすることにより競争優位に立つ「ユニクロ」。同時に高品質も兼ね備え、世界で認められるブランドとなりました。2006年には、20代後半から30代前半の若いファミリー層をターゲットとした新ブランド「GU」を立ち上げ、低価格戦略で市場シェア獲得を目指しています。
ニトリ
(家具・インテリア・生活雑貨)
「お値段以上」のキャッチフレーズで、高品質な商品を低価格で販売し、成功を収めているニトリ。地方大型路面店やショッピングモールへの出店で圧倒的な集客力を誇り、今や日本を代表する家具・インテリア・生活雑貨メーカーとなりました。
QBハウス
(ヘアカット専門店)
シャンプー、ブロー、パーマ、カラーリング等といった、従来の理美容室で行うサービスを一切省く事で低コスト化と、スピードアップ(10分という圧倒的短時間でのヘアカット)を図り、成功を収めています。
サイゼリア
(ファミリーレストラン)

大手ファミリーレストランのイタリア料理店であるサイゼリアは、殆どのメニューが500円以下と、圧倒的な低価格でのメニュー提供で成功を収めています。また、ドリンクバーやワインなども提供し、ファミリーレストランとしての市場ニーズも満たしています。

コミュニケーション戦略

ブランドと消費者のタッチポイントを形成する「コミュニケーション戦略(プロモーション戦略)」

顧客のニーズに合った製品開発を行い、価格戦略、流通戦略を策定しただけでは、顧客にその製品を購入してもらうのは容易ではなく、製品の特長やイメージを顧客に効果的に伝え、製品を魅力的に捉え記憶してもらうことではじめて製品への欲求が生まれます。コミュニケーション戦略(プロモーション戦略)では、顧客の購買意思決定プロセスを踏まえながら、顧客との適切なコミュニケーションにより、“いかにして購買につなげていくか”が求められます。

消費者の購買意思決定プロセス

代表的な消費者の購買意思決定プロセスのモデルには、購買行動モデルの元祖「AIDMAの法則(アイドマの法則)」、カタログ通販、DM通販、TV通販などに用いられる「AIDAの法則(アイーダの法則)」、ネット時代の基本モデル「AISASの法則(アイサスの法則)」、ネット比較&口コミチェックを加えた「AISCEASの法則(アイシーズの法則)」などがあります。その他、コンテンツ発見型の消費者行動モデル「DECAXの法則(デキャックスの法則)」、長期的な購買意思決定プロセスのモデル「AMTULの法則(アムツールの法則)」なども有名です。

購買行動モデルの元祖「AIDMAの法則(アイドマの法則)」

Attention(注目)、Interest(興味)、Desire(欲求)、Memory(記憶)、Action(行動)の略であり、代表的な購買意思決定プロセスとして多く用いられています。

意志決定プロセス 顧客の状況 コミュニケーション戦略(プロモーション戦略)
Attention:注目 製品を知る

認知度向上のためのコミュニケーション活動

Interest:興味

製品に興味が湧く

ポジショニングの明確化されたコミュニケーション活動
Desire:欲求 製品への欲求が起こる 製品特長を明確化したコミュニケーション活動
Memory:記憶 製品を記憶する メディアミックスによる訴求
Action:行動 購買行動を起こす 流通チャネルの充実

AIDMAの法則からMemory(記憶)を抜いた「AIDAの法則(アイーダの法則)」

Attention(注目)、Interest(興味)、Desire(欲求)、Action(行動)の略であり、AIDMAの法則からMemory(記憶)を抜いたモデルです。興味・欲求からダイレクトに購買行動に移る、カタログ通販、DM通販、TV通販などに用いられる購買行動モデルです。

意志決定プロセス 顧客の状況 コミュニケーション戦略(プロモーション戦略)
Attention:注目 製品を知る

認知度向上のためのコミュニケーション活動

Interest:興味

製品に興味が湧く

ポジショニングの明確化されたコミュニケーション活動
Desire:欲求 製品への欲求が起こる 製品特長を明確化したコミュニケーション活動
Action:行動 購買行動を起こす 流通チャネルの充実

ネット時代の基本モデル「AISASの法則(アイサスの法則)」

Attention(注目)、Interest(興味)、Search(検索)、Action(行動)、Share(情報共有)の略であり、インターネット上で購買行動が完結する近年では、代表的な購買意思決定プロセスとして広く用いられています。

意志決定プロセス 顧客の状況 コミュニケーション戦略(プロモーション戦略)
Attention:注目 製品を知る

認知度向上のためのコミュニケーション活動

Interest:興味

製品に興味が湧く

ポジショニングの明確化されたコミュニケーション活動
Search:検索

インターネットでの製品検索

ホームページ上に製品情報を充実
Action:行動 購買行動を起こす コンバージョン導線の設定、買い物カゴ設置

Share:情報共有

製品評価(ブログ/SNSなど) 顧客とのコミュニケーション(SNSなど)

ネット比較&口コミチェックを加えた「AISCEASの法則(アイシーズの法則)」

Attention(注目)、Interest(興味)、Search(検索)、Comparison(比較)、Examination(検討)、Action(行動)、Share(情報共有)の略であり、AISASの法則にComparison(比較)、Examination(検討)、を加えたモデル。SNSが普及し、コミュニケーションが多様化する現代において、主流となりつつある購買行動モデルです。

意志決定プロセス 顧客の状況 コミュニケーション戦略(プロモーション戦略)
Attention:注目 製品を知る

認知度向上のためのコミュニケーション活動

Interest:興味

製品に興味が湧く

ポジショニングの明確化されたコミュニケーション活動
Search:検索

インターネットでの製品検索

ホームページ上に製品情報を充実

Comparison:比較

比較サイトや口コミなどネット上での比較 PR活動などのメディア露出や口コミ強化

Examination:検討

多くの情報を得て様々な角度から検討 PR活動などのメディア露出や口コミ強化

Action:行動

購買行動を起こす コンバージョン導線の設定、買い物カゴ設置

Share:情報共有

製品評価(ブログ/SNSなど) 顧客とのコミュニケーション(SNSなど)

コンテンツ発見型の消費者行動モデル「DECAXの法則(デキャックスの法則)」

Discovery(発見)、Engage(関係)、Check(’確認)、Action(行動)、Experience(体験と共有)の略であり、買い手が自ら売り手を探し、購買に至ることを念頭に置いた購買行動モデルです。SNSの普及や、コンテンツマーケティングの重要性が増す近年において、覚えておきたいモデルです。

意志決定プロセス 顧客の状況 コミュニケーション戦略(プロモーション戦略)
Discovery:発見 有益なコンテンツを発見する

コンテンツマーケティングを軸としたコミュニケーション活動

Engage:関係

コンテンツの発信元(企業)と関係を深める

定期的な情報配信によるコミュニケーション活動
Check:確認

発信元(企業)の製品を確認する

ホームページ上に製品情報を充実

Action:購買

製品を購入する コンバージョン導線の設定、買い物カゴ設置

Experience:体験と共有

製品を体験して情報共有する 顧客とのコミュニケーション(SNSなど)

長期的な購買意思決定プロセスのモデル「AMTULの法則(アムツールの法則)」

AMTULの法則とは、A(Awareness:認知)、M(Memory:記憶)、T(Trial:試用)、U(Usage:本格的な使用)、L(Loyalty:固定客)の略であり、AIDMAの法則やAIDAの法則と同様、消費者の購買意思決定プロセスのモデルです。AIDMAの法則やAIDAの法則が短期的な購買意思決定プロセスのモデルであるのに対し、AMTULの法則は長期的な購買意思決定プロセスのモデルとなっています。AMTULの法則を用いることにより、各段階でのプロモーション施策の効果を定量的に把握しやすくなり、製品の購入前だけではなく、購入後の消費者の心理状態も段階的に計ることができます。

意志決定プロセス 顧客の状況 コミュニケーション戦略(プロモーション戦略)
Awareness:認知 商品やブランドを認知する

商品名やブランドを認知してもらう

Memory:記憶

製品分野から商品を連想できる

商品名を覚えてもらう
Trial:試用

使用したことがある

商品を試しに使用してもらう
Usage:本格的な使用 繰り返し使用している

リピーターになってもらう

Loyalty:固定客 商品のファンになっている

顧客の囲い込みを行う

顧客の認知状況に合せて、効率的かつ効果的に明確な訴求を行う事が大切

マーケティングにおけるコミュニケーション活動(プロモーション)は、内容はもちろん、「いつ、誰が、どのようにして」伝えるのかにより、情報の伝達力が大きく変化します。顧客の購買意思決定プロセスは、ここでご紹介した購買行動プロセス以外にも多数のモデルがありますが、これらの目的は、顧客の購買意思決定プロセスを知り、各段階に合せたコミュニケーション戦略(プロモーション戦略)を策定することにあります。コミュニケーション戦略(プロモーション戦略)で大切なのは、顧客の認知状況に合せて、効率的かつ効果的に明確な訴求を行う事に他ならないのです。

5つのコミュニケーション手法(プロモーション手法)

前項目で示す通り、「いつ、誰が、どのようにして」伝えるのかにより情報の伝達力は変化することから、コミュニケーション活動(プロモーション活動)のタイミングとその方法は重要です。ここでは多様化するコミュニケーション手法を大きく5つのカテゴリに分類してご紹介していきま

プロモーション手法 使用媒体/方法 機能/効果/特性
広告宣伝/PR テレビ、新聞、雑誌、インターネット(ホームページ、PPC、バナーなど)、チラシ、ポスター、ロードサイン など

認知度向上、情報提供、興味誘引

販売促進

サンプル配布、ノベルティ配布、イベント出店、キャンペーン開催、POP広告 など

販売促進、購買意欲喚起
人海戦術/人的販売

営業訪問、反響営業、キャッチセールス、イベント出店 など

製品説明、購買促進、流通チャンネルサポート、市場状況の認知
パブリシティ/マスコミ テレビ、新聞、雑誌、フリーペーパー、インターネットニュースなどの取材や編集記事、プレスリリース

信頼性の高い情報提供、販売促進

口コミ/SNS 人伝いの口コミ、SNSやブログなど個人の情報発信

信頼性の高い情報流布、購買意欲喚起

広告媒体の特徴

プロモーション(広告宣伝)とは、企業が広告制作費を費やし広告を作成し、媒体を通じて消費者に発信されるものを指しています。これにより、消費者に自社製品を印象付けると同時に、購買意欲を喚起し、売上向上を狙います。プロモーション(広告宣伝)は製品の流通を促すうえで最も重要であり、企画内容やクリエイティブ(デザイン)が成否のカギを握ります。また、タイミング(時期)、エリア(場所)、媒体など、製品の特長を見据えた広告計画が必要不可欠なのは言うまでもありません。プロモーション(広告宣伝)を行う上で、まずは媒体特性とその効果を知ることが成功の第一歩です。

媒体 特性/メリット 懸念点/デメリット
テレビCM ○広範囲にわたり訴求できる
○視覚・聴力に訴求できる
○注目度が高く、知名度向上が期待できる
○多額のコストを要する
○限られた時間での訴求となる為、細部までの訴求には不向き
ラジオCM ○広範囲にわたり訴求できる
○特定のリスナーにターゲットを絞り訴求できる
○音で伝えることができる
○訴求対象が少ない
○視覚に訴えることができない
新聞広告 ○広範囲又は地域を限定しての訴求ができる
○タイムリーな情報発信
○信頼性が高い
○訴求期間が一日と限られる
○色の再現性が低い
○広範囲での訴求は多額のコストを要する
雑誌広告 ○セグメントを限定した訴求ができる
○ターゲットの絞り込みが容易
○中長期にわたり繰り返しの訴求が期待できる
○色の再現性に優れ、グラフィカルな訴求ができる
○入稿から広告掲載まで期間を要するため、タイムリーな情報発信に不向き
○掲載ページにより情報発信力に差がある
フリーペーパー ○地域セグメントを限定しての訴求ができる
○中長期間にわたる宣伝効果が期待できる
○クーポンなど購買意欲を直接的に喚起する訴求が可能
○広範囲にわたる訴求に不向き
○媒体により情報信頼性に大きな差がある
Webサイト
(ホームページ)
○世界中に向けて情報発信ができる
○情報量の制約がない
○アクセス解析や効果測定が可能
○視覚・聴覚に訴求できる
○タイムリーな情報発信
○情報の信頼性に欠ける
○多くの情報に埋もれてしまう可能性が高い
○個人での情報発信も可能なため、企業側でのコントロールが難しい
リスティング広告(google/Yahoo!) ○検索ワードを限定することで、ターゲットニーズを絞り込むことができる
○クリック課金型のため、投資対効果が比較的高いと言える
○広告ごとのアクセス解析や効果測定が可能
○インタラクティブ性(相互性)が高い
○複数サイトに同時に広告配信を行うことができる
○競争過多のキーワードでは投資対効果が著しく低下する
○情報の信頼性に欠ける
Webバナー広告(google/Yahoo!) ○検索ワードを限定することで、ターゲットを絞り込むことができる
○クリック課金型のため、投資対効果が比較的高いと言える
○表示されるだけで、認知拡大につながる
○広告ごとのアクセス解析や効果測定が可能
○インタラクティブ性(相互性)が高い
○複数サイトに同時に広告配信を行うことができる
○競争過多のキーワードでは投資対効果が著しく低下する
○情報の信頼性に欠ける
YouTube広告
(動画広告)
○スキップされれば料金は発生しないことから費用対効果が高い
○セグメント機能がありターゲットを絞って配信できる
○自社サイトへ直接誘導できる
○スキップまでの数秒はかならず見てもらえる
○リマーケティングを活用して興味をもつユーザーを追跡できる
○最初の5秒で興味をひく動画にしないと動画を見てもらえない
○広告表示の不快感から逆効果になる恐れも
○審査に時間がかかる場合がある
メルマガ ○会員などの客離れ防止
○特定のターゲットに対し、訴求ができる
○タイムリーな情報発信
○他媒体と比べ安価で情報発信ができる
○多くの情報に埋もれてしまう可能性が高い
○閲覧率が低い
パンフレット/カタログ ○企業信頼性を構築
○情報へのアクセスが容易
○色彩・デザイン表現性に優れる
○多目的に活用できる
○特定セグメントへの訴求に限定される
○制作期間を要し、タイムリーな情報発信が難しい
チラシ ○特定の地域セグメントに対し訴求できる
○色彩・デザイン表現性に優れる
○タイムリーな情報発信が可能
○情報へのアクセスが容易
○特定の地域セグメントへの訴求に限定される
○広範囲での訴求には多額のコストを要する
ダイレクトメール ○会員などの客離れ防止
○特定のターゲットに対し訴求できる
○他媒体と比較し、高い投資対効果が期待できる
○確実に手元に届けることができる
○特定のターゲットへの訴求に限定される
○個人情報保護法により送付先名簿の入手が困難
屋外サイン(看板) ○地域セグメントを限定しての訴求ができる
○中長期間にわたり繰り返しの宣伝効果が期待できる
○地域以外でのセグメントが難しい
○内容の差替え(盤面交換)に多額のコストを要する

コミュニケーション戦略の立案・策定プロセス

コミュニケーション戦略(プロモーション戦略)の立案・策定は、通常、コミュニケーション・ポリシーと目標をはじめに設定します。その後、目標達成に向けたコミュニケーション方法や広告媒体を選定し、予算取りが行われ、企画立案・デザイン制作へと着手して行きます。実施後は、その効果測定やモニタリングを実施し、以降に計画されたコミュニケーション戦略(プロモーション戦略)の微調整を行っていきます。

01.コミュニケーション・ポリシーと目標設定

コミュニケーション戦略(プロモーション戦略)においてコミュニケーション・ポリシーの設定は不可欠であり、以降のコミュニケーション戦略(プロモーション戦略)の基本指針となってきます。ポリシーの設定は、自社製品のポジショニングや自社の経営資源を見据えて設定する必要があるのはいうまでもなく、場当たり的なものではなく、中長期的な視点で策定しなければなりません。

コミュニケーション・ポリシーの一例
コミュニケーション・ポリシー01 新規客の獲得(市場シェアの獲得)を目的とし、自社製品の差別化を打ち出すと同時に、商品カテゴリ内でトップブランドを築くこと。プロモーションは関連性のある表現を用いて継続しての訴求を基本とする。継続してメッセージを伝え続けることで、サブリミナル効果から商品用途=自社商品名となってもらう施策を行う。
コミュニケーション・ポリシー02

新規客の獲得はもちろんだが、既存顧客の囲み込みを目的とし、安心感を与え継続的に使用してもらえるような配慮を欠かしてはならない。プロモーションは同一メッセージを多方向から投げかけ、既存顧客の注意を常に引くよう心がける。同時に、新規客の獲得を目指す。

コミュニケーション・ポリシー03

ブランド構築に専念し、自社及び商品のブランド感を損なうプロモーションを行ってはならない。性能やデザインの訴求は店頭に設置されたパンフレットやPOPで行う事と限定し、広範囲に渡るプロモーションはイメージ訴求に限定して行う。尚、企画・デザイン制作時は、レギュレーション厳守で行わなければならない。

02.コミュニケーション方法と広告媒体の選定

コミュニケーション方法と広告媒体の選定は、目標達成のプロセスに必要か否かを判断基準に選定して行きます。コミュニケーション戦略(プロモーション戦略)で何を実現していくのか、ターゲットにどのようなアクションを求めるのかなど、具体的な消費者行動プロセスを想定した選定を行うことで、はじめてコミュニケーション戦略(プロモーション戦略)成功への筋道が見えてきます。コミュニケーション戦略(プロモーション戦略)は、顧客認知度や製品ライフサイクルなどにより、多角的な訴求が不可欠であることから、どの段階のターゲットに、どのタイミングで訴求を行うか定めることも重要なポイントです。

03.企画立案からデザイン制作

メーカーから消費者へのメッセージは、製品の特長やデザインをストレートに伝えるだけでは、興味を誘引するまでに至らない事が多くあります。そうした課題を解決すべく、消費者の興味を誘引し、購買行動へとつなげていくクリエイティブを行うのが、ブランディング&プロモーションを専門に行う制作プロダクションのパドルデザインカンパニーです。企業ブランディングや製品イメージを構築するグラフィックデザインをはじめ、特長や製品イメージを具現化するコピー開発、製品の魅力を最大化する写真開発など、目的達成に向け多角的なクリエイティブ・サービスをご提供します。 コミュニケーション戦略各種は、企業ブランディングや商品イメージを構築し、直接的な投資対効果だけではなく、無形の固定資産として企業内に蓄積されていきます。企画・デザイン制作の際には、このことをよく理解し、中長期的なマーケティング・ミックスを見据えたクリエイティブを行うことが大切です。

04.効果測定とモニタリング

コミュニケーション戦略(プロモーション戦略)を実行した後は、その効果測定とモニタリングを行い、想定した費用対効果に適しているかを確認しなければなりません。ここでは、直接的な売上向上はもちろんのこと、意図したメッセージが消費者に伝わっているか、好感度を得られているかなど、多角的かつ総合的に判断して、以降のコミュニケーション戦略(プロモーション戦略)の見直しに反映していく、いわゆるPDCA(Plan:計画、Do:実施・実行、Check:点検・評価、Act:処置・改善)を行う必要があります。 この4段階を順次行って1周したら、最後のActを次のPDCAサイクルにつなげ、螺旋を描くように1周ごとにサイクルを向上(スパイラルアップ、spiral up)させて、継続的に業務改善を行います。この考え方は、ISO 9001、ISO 14001、ISO 27001、JIS Q 15001などの管理システムや、ソフトウェア開発におけるスパイラルモデルを始めとする反復型開発などにも反映されています。また労働安全衛生マネジメントシステムでは、これらのISOと同様なPDCAサイクルを活用して危険の元凶となる事柄を特定しリスクアセスメントを行うことでリスク低減を継続的に実施しています。

PDCAサイクル
Plan:計画 いつ、誰に、何を、いくらで、どのようになど、数値を用いて具体的な計画を策定します。また、従来の実績や今後の目標などを元に、業務計画を作成します。
Do:実施・実行

計画に沿って業務を行ない、計画がしっかりと実行できているか、時間や数などを用いて具体的に表します。

Check:点検・評価

業務の実施が計画に沿っているかどうかを確認します。また、きちんと実行できたか、その結果を評価としてまとめ、改善点の有無を検証し、次につなげて行きます。

Act:処置・改善

実施が計画に沿っていない部分を調べ、適切な処理を行います。また、検証の結果を踏まえ、計画の継続、中止など、今後のコミュニケーションプランを策定して行きます。

制作会社・代理店必見!FCパートナー募集

PAMPHLET.makeを運営するパドルデザインカンパニーでは、FCパートナーを募集しています。FCパートナーは一定エリアに1社限定。ご相談頂くお客様へのご対応を一括して担当して頂きます。詳しくはお問い合わせ下さい。

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クリエイティブに自信のあるクリエイター必見!フリーランスクリエイター募集

PAMPHLET.makeを運営するパドルデザインカンパニーでは、フリーランスで働くクリエイターとの協業を強化しています。Web、グラフィック、動画・映像、コピー、撮影、ブランディングなど、パドルデザインのクリエイティブにご興味のある方からのご連絡お待ちしています。

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